犠牲と欲望
欲しいものを手に入れるには、
何かを犠牲にしなくてはいけないと思っていた。
夢を掴むためには、
何かを諦めなくてはいけないと思っていた。
欲求を満たすためには、
何かを失わなくてはいけないと思っていた。
だから・・・
俺は何も求めなくなっていったんだ。
求めることは、俺のわがままなんだと・・・
求めないことが、幸せへの道だと・・・
何も無い、今の自分でいいんだと・・・
明るい希望なんて所詮、幻なんだと・・・
何かを失うくらいなら求めないほうがいい・・・
僕は未来を閉ざしていってしまったんだ。
俺自身が出した結論の筈なのに、
俺自身が納得出来ないでいる。
嗚呼、
求める事こそが、生きる希望なのか。
求める事こそが、明日への期待なのか。
求める事こそが、俺自身の求める姿なのか。
夢も掴めず、
欲しいものも手に入らず、
そんな奴が、未来の俺の姿である筈がない。
求めろよ!
犠牲とは、己を試すキリシタンの踏み絵。
夢を狩るため、試練を与える悪魔の悪戯。
犠牲を恐れる弱虫は、
夢を掴む舞台に上がる資格などないのさ。
俺はもう、引き下がれない。
夢を掴む舞台への階段を昇りはじめているから。
俺はもう、
俺自身に負けたくはないのさ。
刻み付けてやる。
俺が、生きてきた証を。
俺が、生きてきた叫びを。
俺が、生きてきた詩を・・・
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